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【2020年本屋大賞ノミネート】『ムゲンのi』の書評・レビュー

みなさんこんにちは。サイジです。

読書で悩む人
読書で悩む人
『ムゲンのi』の内容をネタバレしない程度に知りたい

こちらのご要望を解決します。

以下にあてはまる方は、『ムゲンのi』をオススメします!

「一気読みできる小説が読みたい」
「医療ミステリやファンタジー小説が好き」
「伏線回収と裏切りを楽しみたい」

2018年『崩れる脳を抱きしめて』、2019年『ひとつむぎの手』に続き、なんと3年連続で2020年の本屋大賞にノミネートされています!

『ムゲンのi』の紹介

さっそく、『ムゲンのi』の紹介をしていきますね。

①あらすじ

永遠に眠り続ける難病”イレス”の患者を同時に3人も担当することになった識名愛衣。

治療法に困り果ててダメ元で祖母に相談すると、愛衣はユタという特別な能力を持っていることに気づく。

ユタの力を使って治療をしていくうちに3人の患者と巷で起こる連続殺人事件が関連する可能性が浮上した――。

医療×ミステリー×ファンタジーのイッキ読み小説。

②構成 展開の説明

『ムゲンのi』は全5章で構成されています。

プロローグ
第1章 夢幻の大空
幕間1
第2章 夢幻の法廷
幕間2
第3章 夢幻の演奏会
幕間3
第4章 夢幻の腐蝕
幕間4
第5章 そして、夢幻の果てへ
エピローグ

第4章から今まで読んでいた物語がひっくり返ります。

混乱しつつもドキドキしながら読み進めてしまいますね。

③評価

読みやすさ:★★★★☆
おもしろさ:★★★★★
オススメ度:★★★★☆

上下巻合わせると700ページ超えの長編ですが、軽々と一気読みしてしまう作品です。

それほどまでに読みやすくて、ひたすらにストーリーの面白さが際立っていますね。

『ムゲンのi』の著者紹介

つづいて、『ムゲンのi』の著者をご紹介します。

知念実希人(ちねん みきと)1978年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業後、内科医に。2011年、ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、『誰がための刃 レゾンデートル』(『レゾンデートル』に改題して19年に文庫化)でデビュー。主に医療ミステリーを手がけ、『仮面病棟』は50万部超のベストセラーとなる。18年に『崩れる脳を抱きしめて』、19年に『ひとつむぎの手』が続けて本屋大賞ベスト10入りを果たす。

『ムゲンのi 』より

『仮面病棟』は坂口健太郎と永野芽郁の主演で映画化にもなりました!

著者の知念実希人さんは、Twitterで『ムゲンのi 』を「命を削り、魂を込めて必死に書き上げた私の最高傑作です」と表現されています。

その言葉どおり、めちゃくちゃ素晴らしい作品でした。

『ムゲンのi』の特徴・感想

『ムゲンのi』の特徴・感想を3つにまとめました。

特徴・感想①:医療×ミステリー×ファンタジーの異色の融合
特徴・感想②:予測不能の裏切り展開
特徴・感想③:トラウマを抱えた愛衣の成長

ひとつずつ解説していきます。

特徴・感想①:医療×ミステリー×ファンタジーの異色の融合

「この世界で、君はなんの制約も受けていない。なんにでもなれるんだ。愛衣、君は自由なんだ。君自身が信じさえすればね」

『ムゲンのi』上巻p69より

医療とファンタジーは現実と仮想のいわば対の存在ですよね。

その相対する存在が組み合わさっているうえにミステリー要素も含まれるので、壮大な世界観になっています。

それでいて医療×ミステリー×ファンタジーがうまく調和されているので、一気読み不可避な仕上がりとなっています。

特徴・感想②:予測不能の裏切り展開

なんて馬鹿だったんだろう。ママを忘れることの方が、ずっとつらいことだというのに。忘却という無機質な補填材で胸を満たしても、ただ虚しさに苦しめられるだけだというのに。

『ムゲンのi』下巻p203より

帯に書店員さんのコメントが掲載されています。

「すらすら読み進めていたのに、第4章で急に謎のど真ん中に立たされたような……。もうなんなんだ、この作品は!? 医療系なのにファンタジーで、ミステリー!」紀伊国屋書店仙台店・齋藤一弥さん

『ムゲンのi』下巻の帯より

『ムゲンのi』には物語がひっくり返る瞬間に遭遇します。

うすうす気づき始めている事実、それは必ず裏切られてしまいます。

すべての伏線回収が完了したとき、ぼくは天を仰ぎました。

『ムゲンのi』というタイトルも秀逸なつくりになっていますよ。

特徴・感想③:トラウマを抱えた愛衣の成長

まだ深い哀しみは胸に刻まれている。けれど、もう後ろは振り返らない。それがみんな望んでいることだから。

『ムゲンのi』下巻p304より

医師として働く愛衣は幼いころに、愛衣を守るために母親が連続殺人犯の犠牲になるという強烈なトラウマがあります。

本作ではイレス患者の治療をするなかで、愛衣のトラウマを乗り越えていく成長プロセスを物語をとおして見守る役目を担います。

ラストに向かう佳境のシーンは、読者として最高の感動を得られます。

最後に

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

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